先日、パユのベストを紹介したので、加えてパユのベストをもう1枚紹介したいと思う。 モーツァルト フルート小品&協奏曲 フォーレ 夢のあとに 他 先日紹介したアルバムの方は本当に「ベストセレクション」という感じで、パユのいいとこ録り、、という感じで協奏曲の中から一つの楽章を抜粋で収録…というものばかりであったが、こちらのアルバムは基本的にほとんどの作品を抜粋することなく全曲のかたちで収録している。 こちらも解説書は充実。作品紹介から演奏者の紹介までくわしく載っている。ただパユの写真は1枚もないので写真も楽しみにしているファンの方は購入の際にはご注意いただきたい。 それでは作品の紹介へ移ろう。 バッハの管弦楽組曲第2番ロ短調はフルートが独創楽器として活躍する作品となっている。パユを支えるバックは最近さんざん紹介してきたベルリン・バロック・ゾリステン。 冒頭の序曲は荘重なフランス風序曲。冒頭はぱっと聴いた感じ、3拍子のように聴こえるが実は4/4拍子という不思議な音楽。やがてしかっりとした2拍子の曲調にかわるがここでのパユの軽快な指さばきは見事だ。丁寧な吹き回し、、弦楽器群との見事な掛け合いが印象的。 2曲目のロンドは、主旋律がヴァイオリンとユニゾンとなっているがここでのブレンド感が本当に見事。。さすがはパユとバロックゾリステンだ。 3曲目、サラバンドは、パユと低弦による掛け合いが見事。 4曲目、ブレーは冒頭からの第1ブレーでのヴァイオリンとフルートの細かいの旋律の揃い具合が本当に見事。 5曲目、ポロネーズ〜ドゥーブル〜ポロネーズは堂々とした舞曲風のポロネーズと、フルートと低弦との掛け合いによるドゥーブルの対比が見事。。 6曲目、メヌエットはフルートとヴァイオリンによる旋律ユニゾンの融合が見事。見事に音が溶け合っています。 7曲目、バディヌリーはフルート作品としてはとても有名な作品。じっくり聞き入っていただきたい。 テレマンのフルートのための協奏曲は、パート手稿譜の保存状態が悪く、これまで演奏不可能と考えられてきたが、様々な研究と作業により、21世紀に入ってようやく再構成版として演奏可能となった。というわけでこちらは貴重な音源であるといえる。こちらもベルリンバロックゾリステンとの共演。 私のお気に入りは第2楽章ヴィヴァーチェ、かわいらしく動くフルートソロと美しい弦の旋律との対話が印象的。第4楽章アレグロでは非常に高度な技術が求められるが、その中でこれほどに立体感がある演奏ができるのは本当にすごい。 モーツァルトのフルート協奏曲第2番は非常に有名な作品。フルートのための協奏曲の締切を迫られたモーツァルトがすでに完成していたオーボエ協奏曲をもとにフルート用に書き換えたことはあまりにも有名。こちらはアバド&ベルリンフィルとの共演。 第1楽章はモーツァルトらしい爽やかな透明感があり、私のお気に入り。。カデンツァは必聴。。第3楽章は、冒頭からクライマックスまで考え尽くされたパユの見事な構成力に脱帽。 その他、ドビュッシーの「シリンクス」、プロコフィエフ「フルートソナタより第1楽章」等を収録。 最後を飾るフォーレの「夢のあとに」はギター・ピアノ・ベース・ドラムを従え異様な雰囲気を出しているところがまたいい味出している。 パユの写真こそはないが、音楽を堪能するにはばっちりの1枚。 この記事を読んで、ためになった方・楽しんでいただけた方はぜひこちらへクリックをお願いいたします。クリックしていただき、ランキングページに行くだけで投票したことになります。 人気blogランキングへ投票
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